2016.08.05
番頭の西嶋です。Fablab Kitakagaya 電子工作チーム「えんや」の 「ラズベリーパイ」チームで主に活動しています。電子工作は学生のころ少しやってましたが、社会人になって以来ずーっと遠ざかっていました。
(ラズベリーパイ)
しかし、変化は訪れました。きっかけは、2012年末くらいに入手した名刺サイズのPC「ラズベリーパイ」でした。普通のPCと違って、I/Oピンがいっぱい出てて、センサーや表示器などをつなげば、プログラムで制御することができます。ネットワークが普通に使え、膨大なオープンソース資産が利用できます。しかも、小さくて安い!。とうとうパンドラの箱を開けてしまったようです。製作欲を掻き立てられて仕方ありません。モノが溢れている時代といいますが、本当に自分が欲しいモノは売ってません。だからこそ作る意義があるし、作るって楽しいじゃないですか。以下、これまでのラズベリーパイを使った主なモノ作りを紹介します。
(第1号:「にこちゃん」)
製作第1号は、「にこちゃん」しゃべる温度計です。ラズベリーパイがケースの中に入ってます。センサーの温度と湿度データから不快指数(暑さ指数)を計算して、8x8の2色(赤と緑:両方点灯で黄色)マトリックスLEDの顔で表現します。顔の輪郭が湿度で、最初が緑で一周で20%、次の黄色が一周で40%、その次の赤が80%。
暑さ指数が上がると、顔の表情が変化するとともに、「今日も暑いね~」、「熱中症に注意しましょうね」、「熱中症になるで」などと録音した娘の声がしゃべりだします。逆に、涼しくなると「エアコンいらんでー」と怒られます。データはグラフ化され、スマホで見ることもできます。熱中症対策と節電に結構いけてるんじゃないかと?
ラズベリーパイのお勧め言語は、Pythonなのですが、当時は、まだPythonを知らなかったので、PHPでプログラム作成。今まで3年間データ記録しつづけてます。
(第2号:レーザー)
第2号は、「レーザー」(SVG描画)
ちょっと不純な動機かも。少々事情あって、建物の壁にメッセージ「xxx建設反対」を投影するために製作しました:-) 。メッセージや絵をInkscape(お絵描きソフト)などでSVGのベクトルデータとして作成。これをx,y座標データに変換 => x,y座標データに基づき、5.1ch オーディオファイル(wav)を生成(レーザ光のON/OFFデータもオーディオファイルの1chに入れ込む) => USBオーディオアダプタで再生(DA変換) => オペアンプで差動増幅してガルバノミラーを制御。ガルバノミラー(鏡2つ)は、レーザーポインターから出るレーザー光を任意の座標に反射させ、像にします。全て覚えたてのPython言語で作成。我ながら頑張りました。動機は不純?なほど力が入るってやつですね。
(第3号:メイカーズバザール大阪にて)
第3号は、「レーザー」(手描きをプロジェクション)
この頃(2013年末)にはFabrab Kitakagayaに出入りするようになってました。ラボの白石さんより、手描きの画像をレーザープロジェクションすると面白いんじゃ?とアイデアをいただき、前作を改変。マジックで描いた絵をパイカメラで撮影し、open-cvという画像処理ライブラリで輪郭抽出してx,y座標データを生成し、前作と同様にしてガルバノミラーをコントロールし、レーザーで描画します。メイカーズバザール2014に出品して以来、お子様に人気の高いアイテムとなり、毎年出品しています。子供の絵って本当に素晴らしい。
(第4号:ツケッシー)
第4号は、「ツケッシー」
防犯目的。旅行で長期留守にすることになり必要に迫られ作成しました。照明のリモコン自体をラズパイに代行させることによって、家の照明を定期的に付けたり消したりするものです。もちろん、旅行先からもネット経由でコントロール可能。おかげで、ご近所さんは、家族旅行は知ってたけど、旦那は留守番してると勘違い!どうやら目的達成してたようです。なお、この頃(2015年3月)から電子工作チーム「えんや」で活動開始。メンバーの影響でAVR、mbedなどのマイコンも覚えることに。
(第5号:フルカラーLEDキューブ)
第5号は、「フルカラーLEDキューブ」
メイカーズバザール大阪2015と2016に出品。マイコン内蔵型フルカラーLED(いわゆるネオピクセル)を全部直列にしてキューブにし、ラズベリーパイで作成したデータを、AVRに送り、AVRで生成したパルスをLEDに投入し、フルカラー点灯するものです。
「Python使うと簡単にできるでしょ」をデモするために製作しました。Pythonって、すごく簡単かつ応用分野が広く強力な言語です。グローバルに普及していますが、日本では今いちです。もっと普及して欲しいものです。
(最後に)
最近、ESP8266というマイコンをMicroPythonで使うことに夢中になってます。ラズベリーパイではないけどPythonという軸は貫こうと思ってます:-) 。電子工作に興味ある方は、是非「えんや」に参加してみては? いろんな得意分野、個性を持つ人がいて、いろんな情報が入ってきます。面白いですよ。
2016.07.29
番頭の高橋祐介です。会社員・個人Maker・羽ばたき飛行機製作工房 主宰。 趣味で羽ばたき飛行機の製作を始めて10年になります。
10年以上にわたり、趣味で「羽ばたき飛行機」開発に取り組んでいます。個人が楽しめるホビーの領域で、室内で飛ばせるような小型の電動羽ばたき飛行機が成立することを示したパイオニアと自負しています。
活動を始めた当初から、ネット上で国内外の情報を収集したり、ネットを通じて知り合った同好のインドアプレーン仲間と飛行会を行ったりしていました。それが6年ほど前、当時まだMake: Tokyo Meetingという名前で東工大で行われていた現Maker Faireに参加してデモフライトを行ったのがきっかけで、模型飛行機に関心のある多くの関係者の知遇を得て、学研大人の科学マガジンで「デルタ・ツイスター」というオリジナルデザインの羽ばたき機をふろくキット化していただくことになりました。また、しばしばTV取材を受けたりするようにもなりました。
その後、2012年に刊行されたクリス・アンダーソンの「MAKERS」を読んで衝撃を受け、無料の3D-CADや3Dプリンティングサービスを利用したパーツ開発に踏み出しました。またFABLABの運動のことを知り、当時ちょうど大阪で設立準備が進んでいたFABLAB KITAKAGAYAに飛び込んでメンバーに加えていただきました。3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル工作マシンを初めて身近に使えるようになった感激もさることながら、ものづくり全般にわたって幅広い分野の仲間と知り合うことができたのは、その後の人生が変わったといえるほどの収穫でした。
パーツ出力に3Dプリンターを利用することで、同型部品を量産したり、キットを使ったワークショップを行えるようになりました。FABLAB KITAKAGAYAがスタートしたのと同じ3年前から、オリジナルデザインの3Dプリント羽ばたき機を用いた入門ワークショップを始め、これまでに累計1000機以上を作っていただきました。3Dプリント技術によって、羽ばたき飛行機の魅力を多くの人達に体験してもらえるようになったと思います。 初代の「Flying Pants」から現行の「タケソプターNEO」まで、基本デザインは共通ながら、パーツ構成は大きく変化しています。ワークショップでの知見をフィードバックしながら、作っては直しのラピッドプロトタイピングができればこその進化といえます。
パーソナルファブリケーション、メイカームーブメントというコンセプトがもつ可能性の大きさに心躍らせた日のことを忘れず、FABLAB KITAKAGAYAの運営をお手伝いすることで、自らの活動とあいまって、同コンセプトの具現化と社会への浸透・定着に微力ながら貢献できればと思っています。
最後に余談ですが、「何で羽ばたき機?」とよく聞かれますので一応の定番回答を。講演やワークショップの度に説明しているのですが、地上に羽ばたいて飛行する生物が出現して3億年経っています。それ以来現在に至るまで積み重ねられた羽ばたき飛行の進化の精緻さ・多様さにすっかり魅了されているからというのが答です。現生人類が出現してからたったの25万年です。その一瞬ともいえる短い間に成し遂げられたことの大きさを評価する見方もあるかと思いますが、時間にして1,200倍の差は圧倒的です。こと羽ばたき飛行については、人類による理解はまだ緒についたばかりといえます。未知なるものへの科学的探求心こそが人類を定義づけると信じる者の一人として、羽ばたき飛行は生涯を賭けるに余る深遠なテーマなのです。
2016.07.22
Fablab北加賀屋番頭の高橋謙司です。
ラボでは電子工作と3Dプリンタ制作等やってます。
本業は大学や企業の教室や会議室のAVコントローラーの作成などしてます。
後趣味が講じ現在はFabスペース「谷6Fab」を運営してます。
今回は以前製作していた3Dプリンタの事を書くことにします。
以前から木工(主にスピーカ作り)は行ってましたが、「Make: Technology on Your Time」という本が日本でも販売され木工のCNCの制作記事などがあり工作機械に興味持ってました。
丁度その頃個人でもレーザーカッタ-を購入出来る環境が出来、小型車を購入する位ならレーザーカッタ-を買ってしまえと購入して色々切ってましたが特に作る物も無く余り活用出来て無い時、FDM方式の特許が切れて、各社から比較的安く3Dプリンターが販売されメンデルと言うオープンソースで3Dプリンタを自作するのが流行り出しました。
日本でもATOM等がリリースされ一寸したブームに成りましたが未だ価格が高く購入には至りません。
オープンソースなので調べて行くうちにレーザーカッターを使えば安く作れるのではと思い、ATOMをベースに2D CADで設計し1号機を制作しました。材料費4万位で収めました。
それと前後して関西にFablabを設立する話を聞き、参加し番頭として現在に至ってます。
1号機は全てMDFと言う木の粉を接着剤で固めた合板で作り、その後MDF_ATOMで自身の3Dパーツを作り改造して、3Dプリント部とMDFフレームの合体品を制作し北加賀屋に持って行き発表しました。
そこで色々な意見を聞き、レスポンスが返って来ると更に改良したくなり、次の機器の制作に入ると言う良い環境に入りました。
この環境こそFablabの良さだと痛感しました。
2号機は少しサイズの大きなPrusa i3をやはりMDFで作りました。
その頃北加賀屋の3Dプリンター打倒をテーマにフレームをBOXタイプにし駆動方式をCorexy式に筐体サイズを30cmx30cmx42cmに納め、加工範囲を15cmx15cmx15cmとした形で制作しました。
上部に補強のバーを付け持ち手にしてあります。
命名は「取っ手も素敵1号」としTS1シリーズにし幅広タイプと背高タイプのバリエーションが増殖する事に。
ラボに持込暫く使って頂き好評でしたが、ラボスペースの関係や、新機材導入の為、現在は自店に置き、時たまメーカーズバザール大阪 等に展示してます。
北加賀屋の機材を使用してませんが、ラボでの意見や評価をいただけるとモチベーションが上がり、制作、改造が続けていけます。
Fablabに参加して良かったのは他のFablabメンバーの方との交流だと日々感じております。
3Dプリンタも現在は安く購入出来自作する必要もないですが、内部の構造や制御部等を理解するには作るのが一番です。
市販品を購入しても内部は理解できません、電子工作もキットでも良いですので機会が有れば組立てて下さい、何でも良いです。
上手く動かない時も有りますが、壁に当たった時解決できれば最高にレベルUPします。
日々色々作ったりしてますので facebookpageで谷6Fab探して下さい。
2016.07.21
さてさて、前半では私の作った「D3」について書かせてもらいました。後半は「D3」をファイナルプロジェクトとして提出したファブアカデミーと言う遠隔講座の話を書いていこうと思います。
ファブアカデミーとは、ファブファンデーションが開講している遠隔講義で、毎年1月から半年間をかけて、全20回毎週1つの課題を制作していきます。講義はボストン時間の水曜日AM9:00(日本時間PM11:00)に始まり、200人以上の受講者が世界中のラボからビデオチャットを繋ぎ、前週の成果発表と次週の課題に向けた講義を受けます。
フアブアカデミーの様子
講義内容はマサチューセッツ工科大学で開講している人気講座「How to make (almost) anything」と概ね同じくなっており、毎週の提出課題を評価委員会が査定し、パスすると修了証が授与されます。
課題は、ただものを作るのではなく、機材を利用した課題制作をどのような方法で制作したか?どこで失敗したか?などを、ウェブページにまとめ、公開することが求められています。
当然、全て英語ですし、毎週の課題には16時間以上費やすことが望ましいとされています。んー、書いただけで吐きそうですね。
しかし、5000ドルという高額な授業料を払い、過去の卒業生でもある、ファブマスターたちがサポートに入ったり、地域ごとでレビューをしてくれたりと、いろんな目や手や覚悟が関係してくるため、多くの受講者はこのロングロングジャーニーを、あらゆる体液を垂れ流しテンパりながらも逃げ出さずに卒業していきます。
卒業式は、毎年のFabLab世界会議の中で行われており、ビデオ会議で顔を合わせていただけの人たちと直接会い、話せるというのも感慨深いものでした。
2015年の卒業式
今年も世界中264名、日本国内のラボからも13名の方が受講し、6月にファイナルプロジェクトのプレゼンテーションが終了しました。詳細が気になる人はこちらのページを読んでみてください。
これだけの人数の受講者たちが同じ課題で制作を行うわけですから、集まる情報は膨大なものになります。うまくいったものばかりではなく失敗した事例も数多く見られるため、個人では想像すらできなかったことが知識として吸収できるということがおこり、その体験はなかなか興味深いものです。
また、研究の最先端をいく講師陣が講義やトークなどを担当しているため、そこで紹介されるファブ界隈の最新のトレンドや、技術を知れるということも大きな意味があると思います。
そして、技術の活用も環境や文化が変われば信じられないアイデアが飛び出したりもします。作られた背景を発信することで、他者の興味を強く引けることもありますし、応用として自身の制作にも活用できるインスピレーションを得ることもあります。
インターネットを介して共有された知識と、自ら体験して会得した知識では、解像度に雲泥の差があると思いますが、扱えるデータ量が増えてきているため、自身の制作の指針を決めるための根拠としては有用に扱える状況が揃ってきているように感じます。
これら全て、制作の過程が「ものづくりレシピ」的に公開されているからこそ、できることなのです。
さて、「レシピ作り」の話に戻りましょう。
ものづくりに限らず多くのレシピでは、こうやったらうまくいくという正攻法が書かれています。
このような場合、うまくいけば後進者が知識源として活用してくれます。
その中に、ユニークな動機や背景を書き込めば、他者を巻き込み、共感を得る切っ掛けになるかもしれません。
そして、私が一番興味を持っていることが、失敗過程が書かれたレシピから得られる知識です。
失敗した場合、「なぜ」起きたかということを考えなくては先に進みません。失敗の原因を考えることで得られる知見は、成功時よりも多くの情報を持っている場合が多く、「原因」が別の事例と繋がることにより、同じような「失敗」への対策も進みます。別の体験と紐付けが起きれば体系的な知識を育む土壌になるように感じていて、それは、記録を読むことでも起きていると考えています。これはFabLabのサイクルでいうと「共有」と「学び」の接続部分の話で、成功レシピをトレースするだけでは得難い部分を、失敗体験の共有が補っているように思えます。
そして、失敗経験から育まれる知識体系は、個人が持つものづくりに対する嗅覚に大きな影響を与えていると思います。直感的に、「これは失敗しそう。」とか、「こうしたいいのでは?」とか判断できることがあるのですが、その直感の根拠はこの部分に依存しているのではないでしょうか?
失敗を記録することで、自分の持つ知識体系を豊かに、そしてしなやかに変化するものとして位置付け、かつ他者にまで良い影響を及ぼすならば、やっておいて損はありません。
私個人としては、失敗の記録をいかに抽出するかそしてアーカイブするかということを今後の課題に「D3」の開発を進めて行こうと思っています。
そして、最後に皆さんに再度お願い。
「みんなでものづくりの記録取り始めましょう!」
皆さんの心に響く部分がすこしでもあれば、私はとても嬉しいです。それではさよーなら。
2016.07.16
番頭の白石です。
テーマは「◯◯作り」とのことなので、今回は「ものづくりレシピ作り」について考えたいと思います。
FabLabでの活動は、個人的な制作を、自分の中だけに留めず広く共有し、その反響を自身の学びに結びつけ再び制作するという「Learn Make Share」のサイクルを回すことが推奨されています。
「3Dプリンタ」や「レーザー加工機」という機械が目立ってしまうため、デジタルファブリケーション機器を使った「作る」だけ場所と認識されがちですが、「学び」と「共有」もラボの活動の大きな部分を占めており、「共有」することに対しては様々な効果が期待されています。
例えば、似たようなものを作ろうと考えている人の参考になったり、クリエイティブ・コモンズを用い、著作権の一部開くことで、自分以外の誰かが改変・再制作してくれる可能性が生まれたり、プロジェクトに共感する仲間を見つけることにつながったりなど、成功事例も多く出てきています。
ものづくりレシピ共有サイトの例 Fabble
公開するだけではこのようなことは起こらないため、そこに纏わるさまざまな試行錯誤が必要なのですが、記録を作らないことには素敵な夢も実現しません。
「じゃあ、みんなも明日からどんどんものづくりレシピを公開して、夢掴んでいこーぜ!約束だゾ!」
といってもピンとこないのは重々承知しております。正直私もめんどくさいなーと思っている一人ですので。
しかし、記録をまとめて誰もが閲覧できるようにすることで社会的にいろんな利益があるのだろうし、自分の開発の記録がピースの一つになってその後発展していく、そんな経験もしてみたい。
そこで私は、「頑張って記録するなんて絶対に嫌!なんか作ってめんどくさい思いをせずに解決しよう。」という考えに至りアイデアを煮詰めました。
多くの「ものづくりレシピ」は、文章だけでは分かりずらいため、動画・写真を中心に、その詳細を記述で補うという形で公開されています。
しかし、制作に集中すればするほど、記録に手が回らなかったり、忘れてしまったりと、重要な部分が画像に残らないことは頻繁に起こります。そして、後でまとめようとするのですが、覚えていなかったりします。
また、ビデオカメラを使って動画で全てを記録するという方法もあると思いますが、長時間の記録を、第三者に伝わりやすい形に編集することは時間と労力がかかるため、いつもできるわけではありません。
そして、頑張って公開したとしても短期的にに効果が現れるものでもないですから、モチベーションが上がらないという問題もあると思います。
作業者が何もしなくても勝手に扱いやすい記録を残す方法を検討して、私が試作したのがこちら。その名も「D3(ディーキューブ)」!
「Desktop Documentation Devidce」の略で、机の上の作業者の動作を自動的にを記録する装置です。
「D3」プレゼンテーションポスター
機構は非常に単純で、フード内に付けられたカメラデバイスをPCに取り込み、作業者の動きの中心点を画像を通して検出しています。(具体的には、フレームごとのグレースケール画像の差分とって、その重心を算出しています。)そして、動きの中心が画角の中心に入るようにライトアームを旋回させて、写真を撮影するというものです。
ライトに付けられた、マイコンはモータを操作するだけのものでPC側に制御プログラムがあり、撮影された写真はPCに保存されます。作業終了時にプログラムを閉じると、写真群はタイムスタッンプと一緒にHTML化され保存されます。
まだ問題点はたくさんあるのですが、ファーストプロトタイプとしては上出来かなというものができました。
「D3」システム説明動画
この「D3」は、世界中のファブラボ関係者が機材の使い方やプロジェクトの進行方法や、ドキュメンテーションの方法を学ぶ「ファブアカデミー」という通信講座のファイナルプロジェクトとして、昨年作ったものです。
さてさて、結構なボリュームになってしまったので、前半はここまで。
後半は、ファブアカデミーとはなんなのか?そして、「D3」を通して私が今考えていることを書いていこうと思います。