Session#3 はじめてのロボットづくり:ファブボット

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このワークショップはFabLab Kannaiで開発され、定期的に開催されている「ファブボットかんなちゃん組み立てワークショップ」を、キットの一部をFabLab Kitakagayaバージョンに変更し開催しました。

「ファブボット かんなちゃん」はプラカップとArduinoで作るロボットで、そのワークショップは電子工作やプログラミングの初心者も予備知識なく参加でき、入門を手助けしてくれるものです。
今回のワークショップでは、基盤をFabLab Kitakagayaバージョンにリデザインした「ファブボット きたかがにゃん」を使用。表面実装と本体の組み立てを行い、ArduinoにFabLab Kannaiで作られたプログラムを書き込みました。
電子工作に慣れている人から、初心者まで幅広い参加者層でしたが、参加者間で交流もしつつ制作が行われました。

Report

私はFabLab Kitakagayaで番頭という運営スタッフをしています。FabLab Kitakagayaには電子工作のチームもあり、私もいつかはやってみたいと思いながらも全く馴染みのない分野だったため、何から始めたらいいかわからずにいました。何かいい機会があればと思っていた所、今回のワークショップの開催を知り、少しハードルが高いかとも思いましたが思い切って参加を決めました。

ワークショップはマグカップに入るサイズのロボットの制作でした。大きくは2つの行程で、表面実装というプリントされた基盤に電子部品をはんだで組み込む作業と、出来上がった基盤とロボットが動く機構を組み立てる作業でした。

まずは表面実装。使う電子部品の説明を受けながら、オームの法則とは何だったか、遥か遠くの記憶に思いを巡らせます。基盤はFabLab Kitakagaya仕様のかわいい猫型基盤です。そして約20年ぶりのはんだづけ。はんだごてを持つ手が震えます。5つ、6つとつけていくと少し勘所がわかって楽しくなってきました。抵抗やLEDは思っていたよりも小さく、回路の流れを確認しつつ間違えない様に緊張しながら部品をつけていきました。 表面実装が終わり、電流を流して基盤の猫の目のLEDが光った時は完成をあげてしましました。

次に組み立てです。レーザー加工機でカットして作られたアクリルの部品や3Dプリンタで出力された部品、サーボやワイヤ、そしてArduinoがありました。それらをFabLab Kannaiの方が作られた組み立て手順にそって、組み上げていきます。3Dプリンタで出力してあるパーツはねじが少し入りにくかったり、上下になった部品にねじがうまく刺さらなかったりなど、こちらも少々苦戦しつつなんとか組み上がりました。

最後はArduinoにプログラムを書き込み動作確認です。猫型基盤が顔になったロボットは、思った動きをしてくれません。基盤を確認すると一部はんだが外れていたのでつけ直し再度動かすと、うなずいたり首を振ったり目を光らせたりと、想定の動きをしてくれました。こうして私のはじめてのロボットが完成しました。

他の参加者の方が、全体的に電子工作の経験者だったので、進行はついていくのがやっと、時には取り残されるような状況でした。しかしありがたいことに先に作業ができた方がパーツの完成状態を見せて下さったり、慣れないはんだの持ち方をアドバイス下さったりと、他の参加者の方にも手助けをしてもらっての完成となりました。 今回のワークショップを通じて電子工作をやる上で何を学ぶ必要があるのか明確になりました。Arduinoもまずは自分で書いたプログラムでこのロボットを動かしてみたいと思います。電子工作に対するハードルがぐっと下がりました。

(FabLab Kitakagaya 吉岡)