Session#1/2/3b Making core XY fabric plotter workshop

_corexy_habashima_movie.png のコピー

 

「CoreXY」という機構を使った大型プロッターを開発するワークショップ。Bot of the Clothというプロジェクトを参考にしながら、簡易的なプロトによる検討を経て、最終的には実際にコンピュータ制御で図形を描くデモができるところまで実装しました。

 

Report: FabLab Sendai スタッフブログ

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そんな中、FabLab SENDAIもスタッフ一人一人がワークショップを開催してきました。
僕の担当ワークショップは”Making Fabric Plotter”。
2日間で自作工作機械の原型を作ってしまおうというハードな内容のワークショップでした。

まずは、何を作りたかったのかを説明したいと思います。

以前から工房に大きなプロッター(入力した図面通りの図形を板状の素材に描いてくれるマシン)があるといいなー、と思っていました。大きな素材に図面を描ければ工房で作れるモノのサイズも広がるからです。例えば…

・布にパターンを直接書いて、型紙無しで服のパーツが作れる。
・板に図面を描き、切りだすのは手作業になるものの、家具のパーツが作れる。
・単純に大判印刷機として使う。

などなど、プロッターが工房でできる事を増やしてくれるなと考えていたのです。

そんな時に見つけたのがコレ。”Bot of the Cloth”というマシンで、マサチューセッツ工科大学の授業で学生が作ったプロッタの試作品でした。(詳しくは公式サイトを参照)CoreXYという独特の機構を利用することで、少ないパーツながらも大きな面積に図面を描けるマシンです。
まさに、求めていたものにピッタリ。下の動画でコレが動く様子が見れます↓

2本のヒモを上下させることで、上下左右にオレンジのパーツが動くのですが、ココにペンをつければかなり大きい図形が描画できる!
まだ、モータで動かされてはいないので、自動化はなされていないものの取り付け位置まで設計済みで後はプログラムによって動かすだけの状態まで作られています。
更に使わない時は…↓

折りたたんでコンパクトになるという、大きなマシンをずっと置いておくスペースが無いFLATにも優しい機能付きではありませんか!ただ、モータによってペンを動かすところまではサイトで紹介されてなかったので、このサイトを参考に今回のFAB CAMPで自分たちでそこまでやってしまおうと言うのが目標でした。

そんな呼びかけに、エンジニア、プログラマ、イラストレータ、などなどいろんな分野から総勢8名の方々が参戦してくれました。自分の得意分野をそれぞれが発表した後、役割分担をし、とりあえず皆でマシンの仕組みを知ろうとスケッチを描いてみます。

うーん、やはり動く模型を作ってみないと分かりづらい。そこで、まずはダンボールと厚紙で小さな模型を作ってみる事になりました。

その場にあった、紙と糸でドンドン作っていきます。
その結果、完成したものがコチラ↓

思ったより、すんなり動いた!
「これは、行ける。」となり次はより大きなサイズのモノを作ろうとチームが動き出しました。

マシンのサイズを大きくすれば、パーツにかかる負担も大きくなります。なので各パーツの再設計が必要でした。

ある時は、レーザーカッタでパーツを切り出し、

また、ある時はホームセンターに走って買ってきたモノ(ボビン)でパーツを組み立てていきます。

そして、できたのが…↓

やったー!なんとか、サイトで見たように手で動かすところまでは作れたぞー!
あともう一息、ここからペンが自動で動かせるようモータをつけていきます。

今まで手で動かしていたところに、3Dプリントしたアダプタ付きのモータを取り付け

そのモータを制御基板に繋ぎます。この基盤は自作3Dプリンタを使う時に良く使われるもので、今回はZ軸方向(高さ方向)抜きでXY軸のみの動きをコントロールしてもらいます。

プログラムを基盤に書き込んだら、準備完了。
さぁ、四角を書いてみましょう!

動画分かりにくくてすいません。でも、モーターが音を立てつつ歪な四角を描きました!
「やっぱり、一発でうまくいかないかー」と皆で言いながらも、ここまで来たという達成感を噛み締めながら、
ビールで乾杯。2日間作り続けたマシンを見ながら、次の改善点やこのワークショップの感想を言い合いました。

まだまだ課題が多いマシンですが、ちゃんと形にすることでその解決策も見えてきました。
やはり、見るだけで得る知識と手を動かして得る経験では情報量が違うなと感じる2日間でした。

このマシンについてはFLATで引き続き開発を続けようと考えており、また何か進展あればブログなどにあげるので
興味のある方は是非チェックしてみてくださいね。
また、自分も開発に参加したいという人はお気軽にFLAT大網までお声がけくださいー