Session#1c 3Dプリンタ ベンチマークワークショップ

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このワークショプはFabLab SENDAI – FLATが行った「STL mesh with Rhino」をベースに、FabLab Kitakagayaで利用アプリケーションを変更したワークショップです。
デジタルファブリケーション機器の道具としての性能を最大限に発揮するためには、機器ごとの可能性と不可能性を理解することが重要です。
このワークショップでは、参加者それぞれが形状を連続的に変化させたベンチマークを製作し、出力許容値や精度、形状における特性などを2台の3Dプリンタを利用してテストを行いました。作成された成果を通じ、寸法や形状の許容値を理解することで、3Dプリントを利用したモデルデータの設計指針を持つことを目標とし、データから物質への変換をよりスムーズにするためのトレーニングを行いました。
また、データ作成は連続変化形状を作成するために、パラメトリックモデリングを行える「Antimony」というフリーソフトを利用しました。製作したデータは、「Fabble」という、ものづくりレシピの共有サイトで公開し、誰もが使える出力用サンプルとして公開されています。

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私はこのワークショップに講師として参加しました。このワークショップはFabLab senndai – FLATが、東北芸術工科大学の授業の一環で開講した、Rhinoceros(3DCAD)を利用した3Dプリンターのベンチマークテストをベースに、FabLabKItakagayaが使用するソフトウェアをAntimony(Free3DCAD)に変えワークショップを開催しました。今回のワークショップで、RhinoからAntimonyへソフトウェアを変更を行ったのは、 1:フリーソフトなので、多くの人(MacもしくはLinaxでインストールできます。)が利用ができる。 2:ブロックコーディングを利用したパラメトリックモデリングが可能 という2点が大きな理由です。 このワークショップをトレースするにあたって、FabLab Sendai – FLATがコンセプトに据えていた、各拠点で持っている3Dプリンタそれぞれの性能を体験的に確認し、その成果が他の人たちにも参照されるものを作っていきたいという考えを、加速できるように改変をしました。 今回の参加者は皆、3Dモデリングとコーディング中級者(自身で3Dモデルを作成し、出力したことがある。自身で何かのプログラミング言語で起動するソフトウェアを開発したことがある)ではありましたが、まだ一般的ではないインターフェイスを持ったAntimonyの使い方を時間が許す限り全員で丁寧に確認しながら進めました。 このソフトは数学的な考え方に基づき、形状を変化させていくため、はじめは取り掛かりづらいようで、皆さん苦戦していましたが、感覚をつかめるようになると様々な欲求が生まれてきたようで、円錐形を内向きに凹ませることで、プリンターの出力直径や面のつながりの具合が分かるようになるのでは?とか、網目状のグリッドを捨りょくすることで、出力時の分解能を図って見たいだとか、いろいろなアイデアが生まれました。3Dプリンタの出力は時間がかかるため、今回のワークショップの時間内では、出力まではできませんでしたが、各々が宿題をインターネット上で共有し、この成果が後につながると良いなと考えています。

(FabLab KItakagaya 白石)