DIYスマート農業プロジェクト Vol.2

2023.05.27

大阪府支援によるDIYスマート農業プロジェクト

省力化、効率化アップ、収穫品質の安定化のためビニールハウスの温度管理システムを製作しました。

一般的に販売されている温度管理システム(約30~40万)の約80%のコストカットを実現。

圃場は商用電力利用の困難地区のためソーラーパーネル24Vとバッテリー2台を設置。

24時間温度/降雨/タイマー等の情報からマイコン制御により室内の温度を一定に保ちます。

※現在試験動作中

 

大阪府/富田林スマート農業研究チーム/ファブラボ北加賀屋の合同プロジェクトです。

(2022年度版、富田林地区3圃場5ハウスへ展開中)

 

●完成風景

 

●塩ビパイプ製ソーラー架台

 

●支柱部分(隣のハウスへ電源供給及び防風対策の補強)

 

●隣のハウスへ(電源及び制御ケーブル)

 

●コントロールボックス

 

●温度センサ

 

●サイド型開閉モータとスライドポール(ハウス左右に1台ずつ)

 

●谷換気型開閉システム

 

●多機能版コントロールボード投入予定

デジット・ハッカソン表敬式

2018.06.10

6月9日(土)大阪イノベーションハブにてデジット・ハッカソンの表敬式が行われました。

 

・Kulaさんと江草さんのダブルMC

腐女子?!なお二人が司会進行されてました。

 

・Team Action Qubeさん

ハンドルーターを利用され留め継ぎ加工のオブジェクトを作られてたチーム。


・Connnect Qube

”クイズに答える”や”ゲームに勝つ”など電球を点けるにも一苦労になる様なコンセプトだそう。


・えんや賞

3チームに受賞して頂きました。
 チーム 肉「和牛は寝て待て」
  •  チーム ぼうしやさん「Link Cap」
  •  チーム God of Toilet「トイレの神様」


・ファブラボ賞

Team Action Qube「Connnect Qube」が目出度く受賞されました。

(忖度があったかどうかは不明・・・)


・記念撮影

17チーム、100名以上の方が参加され当日まで寝ずに調整をされたチームもあったそうです。

でも最後は色々なスポンサー賞を貰ってご満悦のご様子でした。

ファブラボ北加賀屋はデジットハッカソンの公式スポンサーとして製作にまつわるレーザー加工などを自由に使って頂きました、皆さん何とか完成されて良かったですね!!

次回はまた来年、お会いできる日を楽しみにしております。

 

ファブラボ北加賀屋

  •  デジット・ハッカソン運営委員会
  •  えんや事務局

期間限定!ファブラボ小豆島(七日目、最終日)

2014.12.22

こんにちは!七日目最終日担当の吉岡 華乃子です。

s1_2

私はこのレポートの三日目を担当した吉岡と夫婦2人でアナログゲームの制作を趣味としています。ファブラボ北加賀屋にはゲーム作りでの機材利用のために会員となり、もっといろいろな機材を使えるようになりたいという思いから、今年の春よりボランティアスタッフである番頭になり、運営にも少し関わらせてもらっています。

 

今回小豆島の話を聞き、地元の方と話しをしながらファブラボについて考えるという機会に興味を持ちメンバーに手を挙げたところ、初めて入ったミーティングで思いがけず「吉岡さんが来るなら最後のワークショップはボードゲームを作りましょう」というお話を頂きました。

現地に入ってリサーチをしながら1週間でゲームを作り、ワークショップでそれを現地の方にお返しする。

返したゲームによって、小豆島のことやファブラボのこと、ものを作ることを考えるきっかけを作る。

これは私たちにとってとてもチャレンジングな試みでしたが、同時にとてもワクワクするものでした。

 

七日目、最終日のレポートは私たちの1週間でのゲーム制作と当日のワークショップの様子を紹介します。

s1_3

 

【1~3日目:インプット期間】

これまでのレポートにあるように、小豆島に入ってからの3日間は初日の「Theater」に始まり、2日目には池田小学校でのワークショップ、3日目は怒濤の小豆島散策、平行して2日目からは毎晩Barを開くという過密スケジュールでした。この3日間私たちはいろいろな場所に行き、たくさんの方にお会いしてお話をさせて頂きました。

その中でひとつ感じたのは、この地域の方には「食」に関する感度の高い方が多いということでした。Barでの話題もオリーブの新漬けが爪楊枝で食べにくい話から、最近の釣果の話、お仕事で関わる佃煮やおうどんの話など、食に関する産業の多い土地柄もあるようでした。

また今回の滞在中ファブラボ北加賀屋のメンバーには、島を巡ってファブラボをPRしながら島のことについて情報を集めつつ、その日のBarの料理と自分たちのごはんの食材入手を目指す「クエスト」をするというテーマがありました。その先には「食」と「デジタルファブリケーション」との可能性を見い出すという目標もあります。

タイトな時間の中食事の準備には悩まされながらも、いろいろな方の「食べだすけ」に支えられた生活となり、「食」は私自身にとっても大きな関心事のひとつとなっていました。

 

最初の3日間はゆっくりゲームを考える時間はありませんでしたが、小豆島についての膨大な情報が知識としてだけでなく、体感として入ってきた3日間でした。 

s2

 

【4~6日目:アウトプット期間】

4日目からはこれまで見聞きしたものをゲームに落とし込んでいく製作期間に入ります。 まずは小豆島の何をテーマとしたゲームにするかを考えます。

その中でも「食」に関するキーワードはいくつか出ていました。

途中から向井さんも入って下さったので、ずっと気になっていた小豆島にはどんなお料理があるのかをうかがうと、ご近所にお住まいで向井さんの料理のお師匠さんである、みっちゃんことみちこさんを連れてきてくれました。みちこさんには小豆島特有のお料理についてのお話をいろいろとうかがいました。

k4

みちこさんのお話にはたくさんのお料理とそれにまつわるたくさんの食材の情報がありました。お料理はどれも美味しそうで、食べてみたいものばかり。

みちこさんのお話から、私たちの中でぼんやりしていた「食」というテーマは、小豆島をぐるぐる回って食材を集めて、小豆島のごはんを作るゲームというはっきりとしたイメージになっていきました。

k5

 

そこからは時間との戦いです。ゲームの仕組みやルールを作る担当と、ゲームで使う道具を作る担当に分かれ、平行して作業を進めました。

ありがたいことに、エリエス荘にあった小豆島型の卓球台(京都造形芸術大学ウルトラファクトリーのBY EDITというプロジェクトで2013に作られたもの)をゲームのボードとして使わせて頂けることになり、ゲームの中に出てくる料理や食材のイラストは、小豆島町役場の小西さんに描いて頂けることになりました。ファブラボ北加賀屋メンバーや向井さんにもゲームのテストプレイにつきあってもらうなど、様々な面でバックアップして頂きました。

レーザー加工機の不調や深夜までの作業などを経て、6日目の夕方、ゲームはなんとか完成しました。

いろいろな方に支えられて、一緒に作ってもらったゲームとなりました。

k6

 

【7日目:ワークショップ 小豆島を題材としたボードゲーム】

いよいよワークショップ当日です。午前中は機材や備品を会場のeiに運び込みます。

準備ができた後は、予行練習でゲームのテストプレイを行います。このテストプレイには会場にいらっしゃった「んごんごクラブ」の方にも入って頂きました。「んごんごくらぶ」は協働の街づくり団体で、地域のシニア層のメンバーがボランティアで観光案内をされたり、地域活性に向けた様々な活動をされているそうです。(ちなみに「んごんご」はこの地域での蝉の幼虫の呼び名です。)普段私たちのゲームを遊んで頂く機会があまりない年代の方に遊んで頂けたことは、とても貴重なありがたい機会でした。

k7

そして午後からワークショップ開始です!お子さんやそのお父さんお母さん、大人の方や、喫茶「白鳥」を運営されている香川大学の学生の方も参加して下さいました。

 

ワークショップは二部構成です。

一部:「作る」 ゲームに使うコマを、みんなで描いてレーザー加工機で作ります。

二部:「遊ぶ」 作った自分のコマでゲームを遊びます。

 

まずは一部の「作る」。

紙に自分の頭から足までの自画像を描きます。描いた自画像はスキャンして加工します。そのデータをレーザー加工機に送りレーザースタート!自画像をレーザーで木に刻印して、コマの形に切り出します。

みんなでかわるがわる、レーザー加工機の中で自分の描いた自画像が刻印されていくのをのぞいていました。

k8

k11k10

k9

そして二部は「遊ぶ」。

最終的に出来上がったゲームは「小豆島ごはんクエスト」というゲームです。

このゲームはサイコロを振って小豆島型のボードの中を進みながら食材を集めていき、小豆島のごはんをつくるというゲームです。10種類ある小豆島のごはんは、必要な食材の数が点数になっています。誰よりも早くごはんを作って、7点先取した人が勝ちです。

着いた所に他の人がいたら食材を1つ交換しなければならなかったり、サイコロの目で「みんなで交換」が出ると全員持っている食材を1つ左隣に渡さなければならなかったりと、思いがけない食材交換がおこります。

小さなお子さんから、大人の方まで6名で遊んでもらいました。

s3

大きなサイコロを振って、みんなで小豆島のボードの上をコマであちらこちらに動きます。 なかなか決着がつかずちょっと長引いてしまいましたが、最後男の子が7点先取で勝利! 終わった後は勝てなかった男の子が悔しがってすねてしまう一面も。 一生懸命遊んでくれてありがとう。また一緒に遊んでね。

この後大人だけでもう1ゲームしながら、ゲームについての意見をもらいました。

こうしてボードゲームのワークショップは無事終了しました。

k12

夜は地元の方がエリエス荘でイノシシの肉で牡丹鍋を作ってくださり、んごんごクラブの方も来て頂いて一緒に打ち上げをさせてもらいました。

k13

ゲームの感想を頂いたり、んごんごクラブのお話をうかがったりと楽しい時間を過ごさせてもらいました。

そうして私たちの小豆島での1週間は終わりを迎えました。

 

【期間限定ファブラボ小豆島での1週間を終えて】

まずゲームの滞在制作について。

時間的にはタイトでしたが、ただ観光に来たのではなかなかお会いできなかった方々とのたくさんの出会いの中から、今回の状況でなければできなかったゲームを作ることができたと思います。

興味深かったのは「小豆島ごはんクエスト」は置いてあるだけでも、いろいろな方(特に女性の方)に話しかけて頂けたことです。地元の方にはそこからお料理やそれぞれの土地についてのお話を聞くことができ、観光で来られた方には小豆島のお料理や地理を紹介するきっかけとなりました。それはガイドブックやWebでの情報とは異なり、手に取って動かして遊ぶゲームのコンポーネントが持つ魅力ならではの効果かもしれません。

まだゲームが出来上がっていなかったり、時間の制約があったりで、声をかけてもらったお母さん方にゲームを遊んでもらうことはできませんでしたが、「食」というその土地に合ったテーマと「地図」から広がるイメージの力も借りると、ボードゲームは自然なコミュニケーションやヒアリングを促すツールになる可能性を感じました。

 

そして期間限定のファブラボ小豆島。

Fab Barは最終日の土曜を除いては毎日盛況で、お話の中からいろいろなものづくりの可能性も見えました。地域にファブラボのある状況も体感して頂けたのではないでしょうか。

ファブラボは日本各地で運営形態が違うように、ものを作りたい人達がその土地にあった形で生み出して、育てていくものだと思います。

ファブラボを体験した小豆島で、新たなものづくりの芽が生まれ、育っていくことを陰ながら応援しつつ、今後も機会があればまたぜひ関わらせて頂きたいと思います。

 

最後に、島でお会いした方々は私たちメンバーを温かく受け入れてくださり、とくにFab Barでは多くの方と実験的でクリエイティブな場を共有できました。これは今回の仕掛人、地域おこし協力隊の向井さんが島に移住をされ積み重ねてこられた地域の方とのつながりが生み出した状況だったと感じます。

たくさんの素敵な出会いをありがとうございました!

k14

 

Photo : Koichi Shiraishi

miya

Rie Mochizuki

Hidetoshi Yoshioka

Kanoko Yoshioka

期間限定!ファブラボ小豆島(五日目)

2014.12.18

こんにちは。

fablab北加賀屋メンバーのmiyaです。

遅ればせながら、金曜日から参加させていただきました。

金曜日&土曜日のレポートを担当させていただきます。

 

の前に自己紹介。

ひょんなことからfablab北加賀屋に出入りするようになり、そこで見た高橋祐介さんの羽ばたき飛行機に一目惚れ。勝手に秘書&撮影係としてあちこちついていくように。今回も、土曜日の羽ばたき飛行機ワークショップのお手伝いが主なお仕事。

あと、自身としては、fablabで出会った仲間とともに、デジタルファブリケーションと電子工作を用いたミニ四駆のカスタマイズプロジェクト

Fab Vehicle PJ

で遊んでいます。

詳細はこちら

https://fablabkitakagaya.org/project_archive/fab-vehicle-pj/

https://www.facebook.com/groups/1485077668375071/

 

 

大阪を早朝に出発し、小豆島の坂手港へお昼前に到着。

事前情報ほぼなく、お気楽に来島してしまったことが災いし早速迷子に。

 DCIM100GOPROGOPR0428.

坂手港の灯台跡地に設置されたヤノベケンジさんの作品「THE STAR ANGER」

 

港で途方にくれていると、津田さんが見つけてくださいました。

 

皆さんumakicampさんにおられるとのことで、持ってきた自転車でスィーっと移動。坂手港からumakicampさんまで約3kmほど。アップダウンが多かったですが、一つ一つの坂道が長くないので、難なく移動できました。

その途中に何軒もあるお醤油屋さん&佃煮屋さん!自転車に乗っているだけでとてもおなかが空く、よい香りが町中に漂っていました◎

 

15分たらずでumakicampさんへ到着。

小豆島地図

 

地図中、南東部の☆二つのうちの下が坂手港、その真上にあるもひとつの☆がumakicampさんの位置。

(後述の高尾石材さんはさらに北東部となります◎)

 

DCIM100GOPROGOPR0435. DCIM100GOPROGOPR0434.

左の小屋にはヤギの庄平さんが。お庭にはかまどもあります。

DCIM100GOPROGOPR0436. DCIM100GOPROGOPR0438.

 

中では吉岡夫妻が日曜日のワークショップに向けて、あわただしく作業されておりました。

DCIM100GOPROGOPR0433.

 

そうこうしている間にホームセンターに買出しに行っておられました皆さんが帰ってこられ、お昼ご飯タイム。島のそうめん屋さんの息子さんのつくられたおうどんに、近くの畑の抜きたてのお大根をおろしてかけ、島で生産されたお醤油をかけた、ぶっかけのおうどん!美味!

 

お昼過ぎからは、白石さん、津田さん、向井さんとともに、umakicampさんから北上した、福田というところにある高尾石材さんを見学させていただきに。車で移動。

DCIM100GOPROGOPR0444. DCIM100GOPROGOPR0446.

 

IMGP9787 IMGP9786

 

DCIM100GOPROGOPR0448.

工場長さんの案内で中に入ると!3m超の巨大な石切カッター!迫力!

他にも、石の表面を整える機械や、サンドブラスト、バーナで石の表面を焼いてマットな仕上げにしたり、職人さんが手作業で行う複雑な加工、等々。いろいろ見せていただき、聞かせていただきまして、機械屋としては刺激的で始終大興奮でした◎

 

小豆島は昔から花崗岩の産地で、大坂城築城の際に切り出された花崗岩の石材の残石が各所に残っているとのこと。知りませんでした。小豆島内に石材関係の会社もいくつかあるそうです。高尾石材さんでは、島内の石のみならず、犬島など瀬戸内、はたまた、世界中の石を原料としてさまざまな加工をされているとのことでした。

 

工場裏の石材置き場の切り立ちも立派! (たまに崩れて落ちてくるらしいです…)

DCIM100GOPROGOPR0450.

 

また、昔ながらの石割にも挑戦されていました。矢穴からすべて手作業で掘り、堅い木材のクサビを打ち込んでいき、石を割る。コークス炉から手作りし、燃やし、鉄を鍛え、必要な工具を自分たちで作成。

木で石を割る先人たちの技術力、また、その技術を解明しようと取り組まれている姿に、いたく感銘を受けたのでした。

DCIM100GOPROGOPR0452.

 

石の端材を分けていただきました。今、fablab北加賀屋にある機械ではなかなか加工が難しいかもなー、と思いながらも、なにか使える機会があればと思って持ち帰らせていただきました。さて、何ができるでしょうか??

 

umakicampさんに戻ってくると、なんだかどんより暗いムード。

レーザーカッタの調子が思わしくなく…とりあえず、白石さんによるメンテナンススタート!

 

気がついたらFab Barの開店時間!早い時間からお子さんを連れたお客さんや、連日来ていただいているお客さん、噂を聞いていらっしゃったお客さん達で大賑わい!レーザーカッタで切ってほしいもの持参で来られるお客さんもいらっしゃいました。

IMGP9799[1]

 

差し入れもたくさんいただきました。オリーブの新漬けとオリーブ茶、自作のパン、パテ、クッキー、みかん、ラーきくチャーハン…他にもたくさんたくさん把握しきれないほど。レーザーカッタ修理に必要なレンチを持ってきてくださった方もいらっしゃいました。Fabメンバー皆感涙。

※ラーきく…ラー油きくらげの佃煮。にんにく入り。

 

(23)

    美味!ラーきくチャーハン!

 

白石さんによるレーザカッタメンテナンスも終わりましてそこからはレーザーカッタ、3Dプリンタ常時稼動(ちなみにこの3Dプリンタはfablab北加賀屋メンバーさんの手作り。凄い!)。イタリア料理店の看板が作られたり、押しご飯の凹型がつくられたり。あちこちで同時多発的にいろんなことが起きていて、不思議な空間となっていました。

DCIM100GOPROGOPR0503.

 

 IMGP9798

Bar外では吉岡夫妻のワークショップの準備も大詰め。

 

Fab Bar閉店後、エリエス荘にレーザーカッタを持ち帰り、作業の続き。わたしは次の日のワークショップに向けて大事をとりまして、夜更けにはお休みさせていただいたのですが(ちゅうても2時)、一部メンバーは3時半まで作業していたとのことでした…

 

(28)DCIM100GOPROGOPR0506.

 

 

6日目もmiyaが担当させていただきます。ではまた明日!です。

 

期間限定!ファブラボ小豆島(四日目)

2014.12.18

出張ファブラボ4日目、今回担当をつとめるのは – 井上 – です。

 

まずは簡単に自己紹介から、

僕のFABLIFEが始まったのは、大学時代にまでさかのぼります。

大学時代研究室には、レーザー加工機、3Dプリンタがおかれ自由に使用できる状態でした。思えばそのころからずっとFABが身近にありました。よく切れるはさみやカッターみたいな感覚でしょうか?

そのあとは、コンピューテーショナルデザイン-デジタルファブリケーションを実践している Noiz Architects というデザイン事務所を経て、現在は京都工芸繊維大学D-LABという組織に所属して、デジタルファブリケーションルームの管理・運営をしながら、週末はFABLAB北加賀屋によく出没しています。

 

16026966501_8deb1de84b_k

これまで色んな場面で FABLAB というワードに触れてきましたが FABLAB という言葉をあらわすのにしっくりいった言葉を僕は知りません。(※個人的な意見です)

それは、 FABLAB の共通の思想となる受け皿が広大で、示唆に富んでいるからなのかもしれません。

国、文化、地域、治安、天候、運営者、利用者・・・。など様々な要因によって独自の FABLAB ができます。

日本に現在ある FABLAB だけでも、一つ一つが全然違います。(※FABLAB北加賀屋はどうなのかというと皆様ご自身の目で是非ご確認ください!) だからこそ面白いと僕は思っています。

16028888775_a4dfc68de7_k

小豆島でFABLABを作りたい人たちってどんな人たちだろう? 小豆島でしかできないことづくり・ものづくりってなんだろう?  そんなことをわくわく妄想しながらFABALAB小豆島という今回のワークショップに参加しました。

参加前より、FABLAB小豆島では、最終的にボードゲームを作るということは決定していました。なのでボードゲームは吉岡夫婦にまかせて、僕はとにかく ものづくり をすることで FABLAB の可能性の一端を島の人たちに見せれればいいなと考えていました。

 

15999412246_31dfdb9fb8_k 16011152262_a5563b59e2_k

前置きがながくなりましたが(笑)日誌 本編に移りましょう。

3日目にレーザー加工機が来たことで一気にプロトタイピングの加速度があがりたくさんの作品がFABバーで生まれました。FABバーで生まれた作品達をちょっと紹介します。

 

①FABバーに関わるもの

 

1-1 1-3 1-2

レーザー加工機がきてはじめにやったこと。看板から料金表まで全部作る。実にFAB的ですね!

FABLAB小豆島のロゴはWeb上のチラシをそのまま加工して用いました。

 

 

 

②オリーブスプーン

 

2-1 2-2

岩ちゃんの「オリーブの塩漬けを食べるときに専用のスプーンがほしい」って言葉からその バー にいる人達でブレストして、オリーブの葉をデフォルメしてデザインの大枠を作ることにしました。

ver1.0、とりあえずオリーブの葉より少しだけ大きくしたぐらいの大きさでモデリングして、3Dプリント。その場で岩ちゃんに使ってもらいました。 小さい、使いづらい、かわいい、こんなにはやくできるのね・・。などたくさんご意見をいただきました。Ver2.0に反映することにします。

ver2.0、オリーブの豆知識をいろいろ教えていただいているときに小豆島には、三種類(ミッション・ルッカ・ブランコ)の代表的なオリーブの樹があるということ、そのオリーブの葉にはそれぞれ特徴があるということを聞き、三種類のオリーブにちなんだ葉の形のスプーンを作れば面白いんじゃないとひらめいてすぐに製作開始しました。

ミッション ・・・ ルッカに比べて葉が細くて長い

ルッカ   ・・・ ミッションに比べて葉が太くて短い

ブランコ  ・・・ たまにハート型の葉がでる。(それをみつけるといいことがあると噂されている。岩ちゃん談)

 

 

 

③賽銭箱

 

3-1 3-2

慈空さんからの依頼をうけて、賽銭箱をつくることになりました。 まずは要求をまとめました。

・結構たくさんの数の賽銭箱が必要になってくるということ

・島の資源が使われているということ

・片ながれの屋根っぽい雨どいが鳥につつかれてぼろぼろになってしまう。

・安定させたい、ある程度頑丈なつくりにしてほしい

ver1.0 要求をみたしながらなにかデザインする上で重要なポイントはなんだろうなと考えたときに、 賽銭箱 が 家 のモチーフと重なりました。そこから一気に発想がジャンプして、家 として作るのなら屋根は 瓦 使いたいな。小豆島は瓦屋根の古い街並みが広がっており、まず資源としてたくさんあるだろう。空き家なんかもかなりあるっていっていたし、瓦のリサイクルとしても使えそうだな。瓦だと鳥がつついてぼろぼろになることもないよね。「めちゃおもしろいすね!下の箱の部分は、そうめんの箱を使いましょう!」 みたいな声も上がり、即プロトタイピングしました。

慈空さんにみせると反応は上々、賽銭の文字を 浄財に変えたほうがいいかもしれませんねなど意見をいただきました。個人的には、瓦と箱とのフィット感をもう少しあげたいと思いました。

 

 

 

④レーザー加工前半

 

4-1 4-2 IMG_1642 5-1

何人もの人たちが、携帯・携帯ケースに刻印したのですが一番人気は、小豆島の地形の刻印と、馬木という現地の地名の刻印でした。 他の場所だと真っ先に自分の地名を刻印しようとする人はなかなかいないと思います。島民の地元愛を強く感じました。

 

 

 

⑤レーザー加工後半

 

5-2 5-3

終盤に差し掛かるにつれて、材料の選定とロゴデザインを考えてきてこれを作りたいからレーザーを使いたいという方がどんどん増えてきました。こういうアクティブなかたがたが小豆島にすんでる潜在的FABLABユーザーになる方々なんだろーなと思いました。

以上作成されたもの達を個人的に分析して総括いたしますと、地元愛 というものがFABLAB小豆島を作るうえで非常にいい原動力として働くのではないだろうかと思いました。地元の方が地元のために なにか を作る? そのなにかを考える 場 をつくることが FABLAB小豆島の 役割の一つなのかもしれません。 MIYAさん5日目よろしくお願いします。

 

Photo: minasamagata

1 / 212